大学編入:理想的な大学編入とは? リア充 Vくんの夢のような結末

Vくんの目標は旧帝大への編入

Vくんの目標は、以前から知る、とある旧帝大に編入学することでした。
これは、高専入学時からはっきりしていました。

Vくんは入学直後、高専生らしくプログラミングを学ぼうと、コンピューター系のサークルに入会しました。
オーソドックスな電気・電子関係の学部からの編入学を考えていたのです。
しかし、実践してみるうち「どうも、向いていない」という結論に達したVくん。一年もせずに退会してしまいました。
進級後のコース選択でも、彼がプログラミングに関したコースを選択することはありませんでした。

 

バイトと旅行 リア充高専生に

退会後、Vくんが他のサークルや部活に入ることはありませんでした。
代わりに彼は、飲食店でのアルバイトを始めます。

明るく話好きの彼は、職場の人達に気に入られ、長く働くことになりました。シフトの多さは、アルバイト漬けと囁かれるほどでした。
稼いだお金で、彼はしばしば友人たちと旅行を楽しみました。長期休みのときは、海外まで行くこともありました。

バイトとレジャーに明け暮れ、多忙な日々を送っていたVくん。それでも、成績は上位をキープし続け、学年トップ3から外れることはありませんでした。

 

遅かったスタート

4年生になっても、Vくんのリア充生活は変わりませんでした。
しかし年が明けて、春休みが近づいてくると、さすがにVくんも焦り始めました。

「このままでは間に合わない!」とアルバイトをやめ、懸命に受験勉強に取り組みだしました。
普通、高専の大学編入希望者は4年生の夏休みから動き出すことが多いです。ずっとアルバイトや遊びに時間を費やしていたVくんは、遅いスタートを切ることになりました。

 

第一志望の旧帝大!結果は?

スパートをかけて必死に勉強したVくん。
ついに入学時からあこがれてきた、第一志望の旧帝大の編入試験を受けることになりました。

結果は・・・不合格でした。

不合格を知った日、Vくんは子供のように大泣きしたといいます。
その晩は友人や教師の誰も、彼と連絡が取れませんでした。
Vくんはショックのあまり、一年生から続けていたツイッターアカウントも閉鎖してしまいました。
そして、しばらくは、いつもの明るさを取り戻すことができない状態が続きました。

その後、Vくんは、併願していた上位国立大学に合格しました。

 

やったね!Vくんの理想的な結末

Vくんが合格した大学は、第一志望ではなかったものの、一流大学といって差し支えのない大学でした。
本人も周囲も、Vくんの受験は、とりあえずこの成功で終わったと思いました。

しかし秋になって、彼のもとに嬉しい知らせが届きました。
第一志望だった旧帝大から、繰り上がり合格の通知が来たのです。

Vくんはとうとう、高専入学時から志望し続けた旧帝大への切符を手にいれました。

 

リア充高専生 Vくんの勝因は?

明るい性格で友人が多く、充実した高専生活を送ったVくん。さらには第一志望の旧帝大の合格も勝ち取りました。まさに理想的な大学編入です。

Vくんのどこが、彼を勝利に導いたのでしょう?

 

1.決断が早かった

Vくんは高専入学当初から第一志望の大学を決めていました。そして、その目標に向かって、まっすぐに4年間を進んできました。
アルバイト漬けでも、友人たちと海外ではしゃいでも、彼の心がブレることはありませんでした。
彼は志望校を早くから決めることができたので、常にそのために努力を続けることができました。どんなに忙しくても、1年生から4年生まで高い学年席次を維持し続けました。
遅かった受験勉強でスパートをかけられたのも、目標のために頑張ってきた年月を、無駄にしたくないという思いがあればこそでしょう。

 

2.自分の才能に対して冷静だった

Vくんは中学時代から優秀な生徒でした。高専に落ちた場合は、地元の高偏差値の高校を受ける予定でした。
成績優秀な人は、しばしば自分の賢さにうぬぼれがちです。
しかしVくんは一年生のうちに、自分にはプログラミングの才がないと判断し、短期間ですっぱりやめてしまいました。
「自分にできないはずはない」などと意地になることなく、志望大学への最短距離を考えました。

 

3.TOEIC対策に熱心だった

Vくんは、アルバイトしながら成績をキープし続けただけではありません。
彼はアルバイトで稼いだお金で、コツコツとTOEICを受け続けました。
4年生の終わり、VくんのTOEICのスコアは800点近くに達していました。
一般的に、TOEICのスコアは、先生に頼めば、出願時に高専から大学側に提出する書類に書いてもらうことができます。
高スコアならば、入試にTOEICを採用してない大学に対しても、かなりのインパクトになりえます。

Vくんはもともと地頭のよい学生だったのだと思います。
それでも、アルバイトで肉体労働をしながら、高専とTOEICの勉強を3年近く続けた彼の根性は、相当なものですね。